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【インタビュー】エンジニア未経験女子がフリーランスで活躍するまで

【インタビュー】エンジニア未経験女子がフリーランスで活躍するまで

社会の中で女性活躍が求められ、企業において様々な取り組みがなされている現在。女性が活き活きと働ける環境は増えていますが、エンジニアの世界はまだまだ男性が多いのも事実です。一般社団法人 情報サービス産業協会『2020年版 情報サービス産業 基本統計』によると、女性エンジニアの構成比率は2割程度との調査結果も出ています。

今回、アプトリーを活用して様々なプロジェクトで活躍しているフリーランスの女性エンジニアにインタビューを行いました。

フリーランスエンジニアとして案件を探している方、エンジニアを目指している方にはきっと参考になるところもあると思いますので、ぜひご一読いただけたら幸いです。

■今回インタビューしたエンジニア

Uさん
神奈川県在住 29歳
趣味:ゲーム、音楽活動

<経歴>
大学卒業後、コールセンターに勤務。20代前半でキャリアチェンジを思い立ち、未経験からIT業界に飛び込む。フロントエンド、サーバーサイド両方の知識があり、実装をメインに基本設計~結合テストまで約4年の経験がある。短期間でプロジェクトや開発言語が変動した中でも成果を出してきたことも。現在は社内向けのシステム開発を行う。得意言語はJavaやJavaScriptなど。

自分の道は自分で決める。エンジニアになったきっかけとは

――本日はよろしくお願いいたします!女性エンジニアは業界内でもまだ少ないので、色々お話を伺えたらと思っています。まずは、オーソドックスな質問なのですが、エンジニアを目指したきっかけを教えていただけますか?

Uさん:20代前半の時に、手に職を付けようと思ったからです。大学を卒業して、最初はコールセンターで働いていました。

でも、コールセンターで働く中でだんだんと「このままでいいのかな」と思い始めて。エンジニアだったら技術を身に着ければ、仕事も色々広がっていくと思ったんですね。それで、未経験でしたがIT業界を目指すことに決めました。

――そうなのですね。未経験からエンジニアを目指すって、とてもハードルが高いイメージがあるのですが、どのように業界に入られたのですか?

Uさん:たまたま見つけた、無料で学べるプログラミングスクールに応募しました。倍率が結構高くて数名しか採用されなかったんですが、私もその中に入ることができて、びっくりしました(笑)

――お話を伺っていると、ご自身でキャリアをしっかりと考えて決断されてきたのだと感じます。

Uさん:そうかもしれません。両親が教師なのですが、昔から進路を決める際に「教師を目指したら」と教育学に強い大学を勧められたりしていたんです。

だからこそ、決められたレールに乗るのが嫌で、自分の道は自分で決めたいとずっと思っていて。大学を卒業してからは「自分のキャリアは自分で決める」を実践し続けています。

エンジニアになったことも、両親にはある程度稼げるようになってから事後報告しました(笑)

すべてを自分で決めていく。フリーランスという働き方の魅力

――今はフリーランスとしてお仕事をされてますが、Uさんはなぜフリーランスになろうと思ったのですか?

Uさん:正社員時代の同期の影響です。もともとエンジニアのキャリアは正社員からスタートさせたのですが、その時の同期がとても優秀な方ばかりでした。独立を考えている人もいて、色々話を聞いているうちに「フリーランス」という働き方に興味を持ちました。

ある程度エンジニアとして経験や実績ができて、自身がついたら、フリーランスを目指そうと決めていました。

――なるほど。実際にフリーランスになってみて、働き方はいかがでしょうか?

Uさん:フルリモートなので、ストレスなく自由に働けています。UPTORYにはフルリモート案件の紹介でお世話になったので、とても感謝しています(笑)

――ありがとうございます(笑) フリーランスの良さって、どういうところにあると思いますか?

Uさん:やっぱり仕事内容から働く環境・単価まですべて自分の裁量で決められるところにあるなと思います。それこそ、働くも働かないも、自分の自由ですし。私はフリーランスという働き方が自分に合っているなと思いますね。

――自由度の高さにフリーランスの働き方の魅力があるということですね。

Uさん:そうですね。自分の可能性を広げることができるというのも、フリーランスの魅力だと思います。サラリーマンだと、会社によっては副業が禁止されていたりしますよね。新しいことが始められないという状況はリスクだなと思うんです。

フリーランスが向いてるのは、色々なことに挑戦したい、思い立ったら何かしたいという人ではないでしょうか。あとは、自己管理が好きだったり、得意な人や、会社のルールを飛び越えて何かを実現したい人も向いている気がします。

エンジニア女子について、想うこと

――エンジニアはまだまだ男性が多いですが、女性がエンジニアを目指すことについてどう思いますか?

Uさん:そうですね。女性もエンジニアを目指してほしいなと思います。私たちが作ったものの先には、男性も女性も、様々な背景を持った方がいらっしゃいます。色々な人がエンジニアになったほうが、社会に対してより良いものがつくれると思います。

――現場で女性エンジニアの視点が求められることもありますか?

Uさん:開発するサービス内容によっては、女性の視点が求められることもあると思います。

以前、美容業界のアプリ開発を行っていたのですが、美容業界のことってやはり女性の方が詳しかったりします。クライアントとの打ち合わせの中で用語や業界知識にすぐに追いつけるので、コミュニケーションがスムーズにいったなと感じました。

――これからエンジニアを目指す女性にアドバイスするとしたら、どんなことを伝えたいですか?

Uさん:そうですね…女性ならではの視点は大事にしてほしいなと思います。

――女性ならではの視点とは?

Uさん:UIとかUXの部分で、女性だからこそ気づく部分ってあると思うんです。たとえば、私は洋服が大好きでよくECサイトを見たりもするのですが、「サイト上でコーディネートしながら服を選べる」機能があったらいいなと思うこともあるんです。

駆け出しエンジニアのころにそういう機能を実装したECサイトのデモ版を作って、成果物としてお仕事獲得に活かしたりもしたので、自分が好きなサービスを使う瞬間だったり、生活の中で感じることを大切にしてほしいです。重要なアピールポイントになると思います。

――ECサイトのデモ版を自主制作されていたんですね!

Uさん:今でこそARでオンライン試着ができるサービスも出ていますが、私が制作したのはそんな大それたものではなく、画像に画像を重ねるような手法でサービスとしての運用は難しいものでしたけどね(笑)

――ほかにもアドバイスってありますか?

Uさん:あとは男女ともに言えることになってしまうのですが、学習して成果物をつくるって大事だなと思います。正社員でも派遣社員でも、フリーランスでも、やっぱり実績があると採用率が上がります。だからこそ、エンジニアとして仕事をしていきたいと考えている方は、まずは目に見える成果物を1つでもいいので作成することを目標にして、学習していくと良いと思います。

――なるほど。成果物はその方のスキルも測れますし、大切ですね。

Uさん:ポートフォリオほどまとまっていなくても良くて、「こんなネイティブアプリを作成しました。ダウンロードページはこちらです。」「自分で作成したWebアプリのソースコードをGitHubに載せています」程度のことを経歴書に記載するだけでも差がつきます。

あとは、成果物に対する質問にも答えられるように用意しておけば、採用確立はぐっと高まると思います。成果物から逆算して、学習計画を立てるのも良いかもしれません。

――目的があると学習も捗りますね。

Uさん:そうですね。あとアドバイスするとしたら、これも男女共通で言えることですけど、好きな分野から入ると良いと思います。

――好きな分野から入る、とはどういうことでしょうか?

Uさん:たとえば私だったら、好きな洋服に囲まれて、洋服に関する成果物をイメージしながらプログラミング言語を学ぶとやる気が出るんですよ(笑) 色使いの少ない味気ない参考書をただ眺めながら学ぶより、自分の好きなものにつながる成果物を目標にして学んだ方が、モチベーションも幸福度も全然違うと思います。

将来の目標

――具体的なアドバイス、ありがとうございます。色々な方に参考にしてほしいですね。では、最後に今後の目標を教えていただけますか?

Uさん:そうですね……自分がいつか死んでいなくなってしまったとしても、誰にでもわかりやすい形で後世に残っていくものを作りたいです。

もちろんそれはエンジニアとしてでもですが、エンジニアでのお仕事でプログラムをかいたりする以外の時間では曲をつくったりといったこともしているので、自分が創作したものを残していくこと、というのはエンジニアという枠に限らず、さまざまなアプローチで挑戦していきたいです。


※音楽活動の機材

――Uさん、今日は貴重なお話をありがとうございました!今後ともよろしくお願いいたします!

Uさん:こちらこそ、ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。

Uさんがアプトリーの案件に入ってから変わったこと。

・ライフスタイルの変化
→完全リモートにより実質自由時間が増えた。
今まで通勤時間中は限られたことしかできなかった(もしくは何もできない)が、自由に他の時間にあてることができる。
→通勤のルーティンがないため、疲れがたまりずらく、体調を壊しにくくなった。

取材:歌川貴之(株式会社UPTORY代表) 編集:市岡光子