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業務の効率化にエンゲージメントが深く関わっているその理由とは

業務の効率化にエンゲージメントが深く関わっているその理由とは

文字数日々働いていると付きまとうのが「業務の効率化」。特にIT業界で働く方には身近なワードですよね。

なぜならシステムの導入や構築は「業務の効率化」の代表格だからです。

普段皆さんが働いてる中でも、

「もっとこの作業が簡単にできたらいいのにな」

「それほど重要じゃない仕事に時間を割かれていてもっと時間短縮できないかな」

などと考えたことがあると思います。

一企業単位で考えるとシステム構築などと規模が大きく感じますが、一個人に置き換えてみると、タスク管理のツールを入れたり、自分で管理用のエクセルを作成したり、物理的な手段で対策を講じている人は多くいるでしょう。

では、精神的な部分のアプローチで業務効率化をしようと考えたことはありますか?

「精神的な部分」と「業務の効率化」があまり結びつかない方もいるかもしれませんが、今回は精神的な部分の中でも特に「エンゲージメント」と「業務効率化」の深い関係性と

その理由に着目していきます。

そもそもエンゲージメントとは何か?

皆さんは「エンゲージメント」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

そもそもこの「エンゲージメント」というのは、日本社会では近年注目されるようになりましたが、もともとはアメリカで定義され、もっと以前から重要視されていた概念です。

「エンゲージメント」という横文字から日本語に訳すと、愛着心や思い入れ、帰属意識や満足度など様々なことを指すようですが、つまるところ、日々会社に貢献したいというモチベーションあるか、と
この会社に勤めることができて誇らしくそして幸せだと思っているか、といったところでしょう。

 

ここで余談ですが、日本の会社員で働く人の内、どれだけの人が「エンゲージメント」を感じているか、ご存知でしょうか。
アメリカの大手調査会社であるギャラップ社が、組織のエンゲージメントを測るための「エンゲージメント・サーベイ」という調査方法を公開しています。

そのギャラップ社の2017年に発表した調査によると、日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%で、米国の32%と比べて大幅に低く、調査した139カ国中132位という結果でした。

日本で働く人のごく一部しか今の働き方や環境、仕事に満足していないということです。

エンゲージメントを高めると得られるメリット

ではこのエンゲージメントを高めるとどんなメリットが得られるのでしょうか?代表的な効果を3つご紹介します。

①顧客満足度が上がる
エンゲージメントが向上するということは、自分の仕事に満足すること。つまり、自身の仕事に対する向き合い方が、受動的ではなく、自発的になります。

結果として自身の提供するサービスや物に対しての知識量が増えたり、技術向上を行ったりと、エンゲージメントが低い、仕事をただの作業と考えている人と比較して、大きく顧客への向き合い方が変わります。これが顧客満足度を向上させることに繋がります。

②モチベーションを保ち続けられる
エンゲージメントを向上させようと努力する企業、もしくは個人でも、その努力を行うプロセスにおいて、組織や個人の課題をいち早くキャッチアップし、改善することが可能になります。これが、モチベーションの維持、あるいは課題解決によるよりよい職場環境の維持をもたらします。

③離職率が低下する
エンゲージメントの向上には、職場環境でのストレスを感じないことが大きく関わってきます。

つまり、この職場はいい職場だと感じ、そしてこの職場で働き続けたいと考えるようになります。

企業にとっても採用費の軽減や従業員の長期的なキャリアステップを期待でき、また、従業員としても、転職や退職を考える必要

がなく、双方にとって大きなメリットといえます。

この他にも、従業員間の信頼関係が増したり、組織の課題の即時見える化が期待できるなど、様々な効果があるといわれています。

エンゲージメントを高めるためには

企業と従業員の双方に様々な効果やメリットが期待できるエンゲージメントの向上。これを高めるためにはどうすればいいのか。

①ワークライフバランスを推進する
やはり、エンゲージメントを高めるうえで、毎日残業ばかりしていてエンゲージメントが高まるはずがありません。日本人は仕事しすぎだとよく言われますが、会社として残業規制をしたり、やることが終わっていれば早く帰って自分自身の自由な時間を過ごせる雰囲気づくりをしたりすることが重要です。人生を仕事だけにせず、自由に使える時間を増やすことが、心身共に健康でいることができ、また、モチベーションの維持に繋がります。

②適材適所の人材配置と適正な人事評価
従業員それぞれで得意なこともやりたいことも元々備わっている能力も千差万別です。それぞれの個性や才能が発揮できる職場や仕事に就かせることで生きやすさを感じることができ、意欲的に、あるいは安心して働くことができます。そして、その場所で最大限の結果を残すことで、本来の自身の能力やスキルなどを適正に評価されれば、従業員としてだけでなく一人の人間として自己重要感を感じることができ、エンゲージメントの大幅な向上が期待できます。

③従業員同士の連携(コミュニケーション)を深める
エンゲージメントの向上には職場環境の良し悪しも非常に重要視されています。当然会社の立地やスペースなどの点も考慮されますが、最も大きな要因は職場での人間関係でしょう。

転職や退職を考える理由としても挙がることからも、多くの人にとって重要だといえます。各従業員の人間関係に関与していくことは難しいですが、最近流行りのコミュニケーションツールに依存するのではなく、ダイレクトなコミュニケーションの場を設けたり、イベントを行ったりと、方法は様々ありますが、何かしらの対策を行う必要があります。

エンゲージメントと業務効率化の関係性について

実は、ここまでエンゲージメントについて書きましたが、様々な視点がある中で、業務効率化により深い関係性があるものをかきました。とはいえ、エンゲージメントの向上においては主となる観点ばかりです。

改めて記載すると以下の通り。

①ライフワークバランスの推進
残業ができない→時間内に仕事を終わらせる必要がある→いかに効率よく仕事をこなすかどうかを考える

②適材適所の人材配置と適正な人事評価
自身の能力が生かせる仕事を任される→仕事で結果が出せる→結果に対して評価してもらえる→自己重要感が高まる→仕事に対する意欲がわく→自発的且つ積極的に仕事に取り組む

③従業員同士の連携(コミュニケーション)を深める
コミュニケーションがとりやすくなる→情報連携しやすくなる→仕事で協力しあえる→一人で悩む無駄な時間を作らずに済む
これはほんの一部のサイクルにすぎません。
要するに、エンゲージメントを高めることは、業務効率化を根本から追求することになるということだと気づいて頂けたと思います。

ツールやシステムの導入なども効率化を図る面で欠かせないことですが、まずは根本的に働き方を見直し、自身が最高のパフォーマンスを発揮できる働き方を模索してみるのもいいかもしれません。