こんなクライアントは困る!リモートワーカーが感じた困ったクライアント事例
このサイトではリモートワークの情報を発信していますが、今回の記事は少し視点を変えて、リモートワーカーが実際に体験した困ったクライアントさんについての記事を書いていきます。
エンジニアの方は
「いるいる!こういう会社あるある!」
と思うかもしれませんし、企業様が見ても
「こういった部分に気を付けてリモートワークを導入すればいいんだな」
と感じるきっかけになれればと思います。
今回はリモートワークで働くOさんにお話を聞きました。
以下インタビュー内容
私はここ数年、リモートワークの仕事をこなしてきました。
結婚して、子供ができたことにより保育所などに子供を預けようかとも思いましたが、なかなか空きを見つけることもできない状況だったのです。在宅ワークについて色々と調べた結果、最終的にはリモートワークに行き着きました。
自分で仕事のペース配分は調節できるし、何より子供の世話をしながら働ける環境は願ってもない状態でした。
勤務形態としては非常に優れていたのですが、クライアントさんの対応について困ったこともありましたので、実例と共に記載したいと思います。
クライアントのセキュリティに対する意識が低かった
パソコンを使用することを前提とした勤務形態であるため、データのやりとりなどはメールなどが基本でした。
パソコンも会社から貸与頂いたものを使用していたのですが、セキュリティ対策が全くなされていない端末だったのです。
パスワードを設定したりすることは自分でも可能でしたが、セキュリティ対策に関するソフトすらインストールされていない状態です。
こんな端末でインターネットに繋いで、もし仮に外部からのハッキングなどを受けたときのリスクを考慮すると使えないと考え、会社に対してセキュリティ向上に関する要望を行いましたが、
「予算の都合もあることから、時期を見て対応する」
の一言だけで、一向に取り合ってくれません。
会社のイントラネットにアクセスするわけではなく、あくまでインターネット上でやりとりをするだけでしたので、市販されているセキュリティ対策ソフトだけでも早急にインストールしてもらえるように協議を行いましたが、改善されることはありませんでした。
また、会社の思想についても疑問に思いましたので、セキュリティポリシーやセキュリティ指針について確認をしましたが、そんなものすら存在していない始末でした。
あまりのセキュリティ感覚の欠如に呆れる結果となりました。
プロジェクトの内容を考えると他社へ情報漏洩すると非常に自社への被害が及ぶこととなるのですが、そのあたりのリスク管理も含めて、認識の甘さが浮き彫りとなりました。
コミュニケーションについて
リモートワークでの勤務形態であることから、雇われている会社に出勤することがありません。
とはいえ、仕事を進める上で会社の方針や意向を確認することは必要です。
電話やメールといった手段も用途に応じては使用していましたが、それだけでは十分とは言いがたいこともあります。必要に応じて、リアルタイムでやりとりのできるコミュニケーションツールの確保を要求しましたが、そこの会社がアナログ思考なのか全くと言っていいほど対策がなされませんでした。
例えば、Skypeなどを使用したチャットやリアルタイムでの顔を見ながらのテレビ電話的な会議を開くこともできるのですが、そういったツールの導入を全くしてもらえませんでした。
結果、本来であればもっと早くに処理できていた懸案事項を後々までひっぱることになったのです。
お互いのコミュニケーションを確保することは仕事の効率に大きく影響を与えます。それらを踏まえて、適切なコミュニケーションを図れるようにシステムを構築して欲しいです。
社内での情報共有について
会社に出勤しなくて良いと言うことは、通勤などに要する時間を節約できるので、この分を仕事に回したり、家庭内のことに時間を回したりと、ライフワークバランスの確保及び時間の利活用に非常に大きく貢献しています。
しかし、別の側面を見ると、会社の人と会わないことから、社内での情報共有がなされないということです。
普段のオフィスでの状況を思い浮かべてもらえるも分かりやすいのですが、例えば廊下ですれ違ったり社員食堂などで会社の人と一緒に座ったりするときに、今の仕事の状況などを踏まえて会話をしたりします。
そこには、現場の生の声があるため、非常に自分のプロジェクトを進める上でも重要となるワードがあったりします。
また、気軽に声をかけられないというのも、情報収集の弊害となっています。電話などをすれば、相手の手を止めてしまうことになりますのし、メールをしてもリアルタイムの返信が来ないことがほとんどです。
少しでも相手に迷惑がかからない手法を検討しますが、これら通常の日常生活に含まれている情報と言うのがカットされてしまうのです。
私の場合は、知り合いにメールを送るなどして情報を取得するための行動なども起こしていましたが、それでも限界はあります。
そこで、会社に対しては、働き方改革の一環で増えてきたリモートワーカーへ対しての配慮として、社内限定の掲示板の設立などを求めました。
思い思いのスレッドを立てて、そこへ社員内での共有すべき情報を書き込んでもらうのです。
そうすることにより、社内限定の情報であったものが、社外で勤務しているリモートワーカー達のもとへとリアルタイムでの配信されるようになります。
しかし、そんなに労力のかからない掲示板の確立でさえ、社内会議にかけないと判断できないとの担当者からの回答がありました。
あまりにフットワークの重さに、苦情も申し立てましたが、現在に至っても改善されないままとなっています。
リモートワークをしていて、一番困ることはクライアントの認識の低さです。
会社に行って仕事をしていないので、色々と不便が出ることは重々理解しています。リモートワークに対しても、もちろんメリットとデメリットがあるからです。
問題があることは実際に実務をしていれば明白となるので、それを会社に報告するのですが、会社が一向に対応策を講じてくれないのです。
リモートワーク導入をしたのは良いのですが、担当者の知識のなさが露見して、適切な対応が取れていないことが現状を悪化させている大きな要因ではないでしょうか。
会社の幹部クラスの人間は、まずはどういった現状があるのかをきちんとにんしきしたうえで、リモートワークの人事担当者へきちんと研修などを施すべきでしょう。
そうしなければ、いつまで経っても、同じことの繰り返しになります。きちんと、クライアントとしての責務を全うしてもらいたいと考えます。
最後に
今回はリモートワークを行う上で、困ったクライアントさんについてお話をお聞きしました。
リモートワークということで、会社に出社して情報共有を顔を合わせて業務を行うわけではないので、工夫しなければいけないことは正直たくさんあります。
優秀な方をリモートで雇っても、常駐さんや外注さんよりも安い単価で雇うことができたとしても、彼らを動かすクライアント側がしっかりしていないとそれらの利点は一瞬にして破綻してしまいます。
こちらのメディアでは、リモートワークに関する様々な情報を日々アップしていますので、ぜひとも読んでいただきリモートワーク導入を成功させてください!