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[納品までがスムーズに!]要件定義時にクライアントが気をつけておきたい大事な4つのポイント

[納品までがスムーズに!]要件定義時にクライアントが気をつけておきたい大事な4つのポイント

プロジェクトを成功させるために欠かせないことの一つが「要件定義」です。

要件定義とは、システムやソフトウエアの開発において、どのような機能や性能を満たすのか明確にしていく作業です。この作業がプロジェクトの成功を左右します。

ここでは、要件定義の際に気をつけるポイントを紹介します。

要件定義が失敗するパターン

要件定義が失敗するパターンは3つあります。

1つめは、要件定義が終わるまでに時間がかかってしまうパターンです。当初は3か月ほどで要件定義が終わる予定だったけれども、それ以上の期間がかかってしまったというケースが見られます。これではなかなかプロジェクトを進めることができません。

2つめは、内容が荒いためその後の作業に抜けが出てしまうパターンです。要件定義が順調に終わっても、その内容が詳細に決められていないと、その後の工程で抜けなどが出てきてしまいます。

3つめは、要件を盛り込み過ぎてしまうパターンです。要件が多いほど精密なものが完成しそうですが、あまりにも多いとすべてを盛り込むことが困難になり、完了までに時間がかかってしまいます。

全体方針を決める

まず、何のためにシステムを開発するのか明確にします。ここを明確にしておかないと、方向性があいまいになってしまいます。

このプロジェクトは何のためなのか、その背景と基本方針を決定し、利用するユーザーなどの範囲を決めていきます。

たとえば、有給休暇を取得までに時間がかかってしまうという場合、この問題の背景には決裁者が書類を紛失してしまう、決裁者の体制が整っていないなどが考えられます。

課題を明確化するために、関係者からヒアリングが必要なこともあります。できるだけ具体的にしておくと、その後の作業がスムーズになります。

打ち合わせ回数

方向性を決めて課題が明確になったら、それをどのように形にしていくかを検討します。その際に大切なことが打ち合わせです。

細かなことまで決めていくとなると、打ち合わせには時間がかかることが珍しくありません。しかし、打ち合わせの回数が何となくで決められてしまうことがあります。

スケジュールの都合上、何度も打ち合わせができない場合もあることでしょう。その場合でも、できる限り時間を確保するようにします。

しかし、打ち合わせの回数が多いほどよいプロジェクトになるのかというと、そうではありません。回数が多くても、1回1回の打ち合わせの内容が薄いようでは、プロジェクトも薄い内容のものになってしまうことでしょう。

打ち合わせの際には、「今日はここまで検討する」と目標を明確にしておくと、だらだらと時間を浪費してしまうことを避けられます。また、範囲を決めておくと対象が広すぎて見えなかった問題点が見つかりやすくなります。

イメージを共有する

要件定義書といっても、イメージするものは人それぞれです。最終的にできたもののイメージが違うようでは、打ち合わせをしてもなかなか話がまとまりません。

要件定義書といっても、プロジェクトによって構成が大きく違い、人によってイメージするものが違うので、双方のイメージをすり合わせるようにしましょう。サンプルを共有しておくと、最終的にできあがる要件定義のイメージをある程度双方で持つことができます。

また、プロジェクトの背景や必要性などを共有していると、お互いの信頼性を高めることにつながります。

プロジェクトの担当を明確にする

プロジェクトの担当を明確にしておかないと、やらなくてもいい仕事を回されてしまう可能性があります。本来は発注者側がやるべき仕事を受注者側が負担をする、またはその逆もあります。担当が明確になっておらず、やらなくてもいい仕事が増えてしまうと、本来やるべき仕事が進まず非効率です。

本来やるべき仕事に専念できるように、プロジェクトが開始される前に仕事の担当者を決めておくようにします。

まずは作業を一覧にまとめて視覚化します。頭の中だけで考えていると抜けが出てしまうので、必ず一覧として書き出しましょう。

そして、細かく担当者を決めていきます。大まかな決め方では、「自分はやらなくていいと思っていた」といったことが後で出てくる可能性があるので、できるだけ細かく担当を決めていきましょう。

その際、相手の合意を得ておく必要があります。スケジュールの都合で引き受けが困難な場合が考えられるからです。その場合はスケジュール調整をしたり、分担を考え直したりします。

まとめ

プロジェクトを成功させるためには、よい要件定義書を作成することが重要です。スタートの時点をしっかりさせておくことが、全体の成功の秘訣となります。

ここでは、要件定義のポイントをいくつか紹介しました。紹介したものは基本的なことです。ここで紹介したものだけでなく、「よりよいものを作っていこう」「誰でもわかりやすいものを」と心がけるようにしてみましょう。