【伝統工芸】星一栄「ゼロから分かる絵ろうそくの作り方」

      2017/09/15

絵ろうそく

ほしばん絵ろうそく店 代表の星さんのインタビュー前編です。

■九代目当主 星 一栄。
昭和25年5月23日生まれ。
昭和49年に結婚し、ほしばん 絵ろうそく店に婿入りした。

当時の1Fのフロアは、
化粧品売り場が95%で奥に作業場がありました。

なので、絵ろうそくはそこまで売れるものではなく、
最初は
「ここは化粧品店なんだなあ」と思ったそうです。

婿に入っても、元々の会社に務めており、
結婚して5年ぐらいで退職し家業を継ぎました。

それでも、化粧品の手伝いであって、
絵ろうそくを始めたのは10年ぐらい経ってからです。

そして、1Fには多彩な絵ろうそくがありますが、
最近は手作りが減っています。

出回っている売り物を見れば、
三分の二ぐらいは手作りではなく、
貼り絵やシールで作ってるのが分かります。

型にはめた状態だと絵の内容を含め味わいが出ません。
手作りは、よく見ると一本一本違います。

※星さんからは、「手作りと大量生産の絵ろうそくの見極め方」
を詳しくお話してもらっています。
是非、お聴きください!

そんな手作りの方法を教えてもらいました。

①芯をつくる

和ろうそくは芯から一本ずづ手で作るので、
材料も和紙と専用のい草があります。
この草は、茨城より北では出来ないそうです。

い草は2年草です。
1年は30cmぐらいしか育ちません。
2年目の春は株分けをして稲と同じで手植えをします。
9月ぐらいになると1mの丈になり、
太さは小指みたいに育ち、
それを乾燥して、刈り取って皮を剥きます。

これを一本一本です。
手間はかかりますが、材料としては最高なのです。

そして、燈心と言うのは、このような感じです。

い草を4,5本使い、
溶かしたロウを吸い上げて灯ります。

スポンジのような感触で、
すぐ切れてしまいますが、
吸い上げる力はあります。

ロウの溶ける量と炎が比例するのが、
和ろうそくの特徴です。

②芯を太くする

溶かしたロウの中に、
入れては乾かしを繰り返し、
ロウをまとわりつかせながら太くするイメージです。

しかし、一回くぐらせても
0.2m~0.3cmぐらいしか太くなりません。

60回ぐらい行ってやっと3cmぐらいの太さになるので、
何回も重ねながらの作業で根気がいるのです。

さらに、凹凸が出来るため、
「かんな」を使って調整します。

絵ろうそくには丸くする「かんな」を使います。
削りながら丸みや太さを調整します。
なので、手作りは同じ太さにならないのです。

③手磨き

ここから、こだわりなのですが、
削ってガサガサになった表面を磨きます。

60度ぐらいのロウを手に付けて
手で磨く作業です。

これは熱いです!
しかし、熱くないと滑りません。
ピカピカになるまで磨きます。

④絵付け

そして、絵付けです。
小さいものだと1日20本ぐらい出来ます。
一番売れる「ごもんめ」は15本ぐらいしか制作できません。
時間がかかる作業なのです。

絵具は水性を使います。

水性のメリットは、煙も匂いも出ません。
ただ、表面は濡れた手て触ると溶けてしまいます。
なので次の作業があります。

⑤上掛け

ここでもう一回、ロウに入れてコーティングします。

鍋に溶かしたロウを筒状の器にいれて、
絵付けしたものを串に刺し沈めます。

適温は2.3度しかありません。
これは適温に保たないと、
厚くコーティングされたり、
温度も熱いと絵が流れてしますので気を付ける作業です、

⑤最後に、上下を落とす

最後は、余分な上と下を小刀で切り完成です。
完成はとてもキレイですね!

すべて手作業を覚えて一人前になるには、
10年ぐらいかかるそうです。

そして大変だったことは、2つあります。
「あぐらをかく」
同じ姿勢でずっといるのは苦痛でした。

そして一番大変だったのが、
「温度管理」です。

溶かしたロウと部屋の温度に差があると、
内側と外側の温度の差で割れます。
そのために型に流し込んで作れません。

ここを慎重にしないと、
すべての作業がパーになってしまいます。
温度計は必須。

なので、終わるまで席を立てず、
トイレも我慢です。

いかがでしたでしょうか?
是非、音声でもお聴きください!

ほしばん絵ろうそく
〒965-0044 福島県会津若松市七日町3の33
TEL:0242-27-1873
FAX:0242-27-1882

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歌川貴之

プロインタビュアー/仕事と空き家マッチングが最も得意。生の職業情報を伝える求人情報サイトを運営し、企業向けに販促用のコンテンツ制作をしている。個人事業主のお店から芸能人・上場企業の社長など、様々な職業1,000人以上に会ってきた。

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