【実話を再現】経営者によくある人間関係の悩みを解決する3つの事例
2017/09/25

こんにちは歌川です。
親の事業を継いだ二代目や三代目の方へインタビューする中で、よく聞くのが『職場での人間関係の悩み』です。
実は、私の親も業種は違いますが自営業をしているので気持ちはよく分かります。
今回は、具体的にどのような悩みがあって、どう乗り越えたのかを実話を元にストーリー形式でお伝えするので、参考にしてみてください。
目次はこちら
ケース①社員との人間関係に悩む
Aさん。取締役 40代 男性
悩み:『社員がいうことを聞かない』
私は父が代表をしている地方の食品会社で働いていて、いずれ継ぐ形になります。元々、関東で塾の仕事をしておりUターンして父の会社に入りました。違う業種ですが、教育関係の仕事をしていたので人間関係構築には自信を持って帰ってきたのです。
しかし、現実はそう甘くはありません。
まず、現場に入って気付いたのは、昔からいるパートのおばちゃん達の人間関係の悪さです。
どこにでもある話かもしれませんが、弊社も例外ではなく社員での派閥が出来ていて、仕事でも足を引っ張る始末。
その場で注意しても「お前に何が分かるんだ」「何が出来るか分からないけど、偉そうなことを言うな」という想いが表情から伝わってきます。
一度、本当に怒って「もう勝手にしろ!」とキレてしまったことがありますが、それでも状況は何も変わらずですし、父も関わりたくなさそうで見て見ぬふりをしている感じでした。
さらにこんな職場では、新人が入社してもすぐ辞めてしまい、まったく人が定着しません。
「これじゃやばい」と思い色々行動してきましたが、何を言ってもダメなので、「もう知らない!」と自分も関わらないように無視していました。
解決策:『若手社員とネットショップを成功させて評価を得る』
現場は諦めて販路拡大のためネットショップを始めることを考えます。しかし、私もそうですが、おばちゃん達もネットショップのノウハウなんてありません。
「一人でやるしかないな」と思い、昼間の仕事が終わってから夜な夜な一人で会社に残り勉強しながら進めていました。
そんな日々が続いたある日のこと、ある若い社員が「何をしているんですか?」と声をかけてくれたのです。
という感じになり一緒に進めることになります。この若手社員はネットショップ運営の経験はないものの、買い物はネットでしているため、非常に的確な意見で参考になります。
「もっと写真は大きいほうがいいですよ」
「文字はスマホでもきちんと読めるようにしましょう」
など、自分が買う立場になってどのようなサイトが見やすいかを一緒に考え、写真から文章まで自分達で作成しました。
そして、47CLUBというネットショップへ掲載したところ、注文が来るようになったのです!
売れた瞬間は若手社員と本当に喜びましたね。これが新規事業の面白さなんだと思いました。
そして以外だったのが、結果が出てくると周りの社員も「夜遅くまで頑張ってるな」と評価してくれるようになり、私の話にも耳を貸すようになりました。少しずつですが、何か言えば素直に聞いてくれる環境になってきています。
これで分かったのは、『社員と一緒に行動して結果を出すこと』と『事前に自分を知ってもらうこと』が必要だと思いました。
さらに、普段の仕事は同じ作業の繰り返しなので『長年やってる人が偉い』という職場の雰囲気がありましたし、そもそも同じ作業が苦手な社員もいたかもしれません。これからは社員を増やしてネット事業も拡大し、社長になるまでに事業の柱を作っていきたいです。
ケース②社長(父)との関係に悩む
Bさん。取締役 30代 男性
悩み:『新しい提案をすべて否定される』
私が父の会社に入って早5年になります。最初は、右も左も分かりませんでしたが、周りのサポートもあり現場を任されるようになりました。
しかし、悩みがあります。
それは、まだ決定権は父が持っているため、何を提案しても否定されることです。
きちんと色々調べて論理的にこのサービスを入れた方がいいと言っても、
「意味がない」
「そんな事する必要がない」
とまったく聞いてくれません。
父は頑固一辺倒で、自分が『こう』と思ったら何を言ってもダメです。
さらに、
「俺の時代はとても良かった」
「ここまで来れたのは俺の力のおかげだ」
と昔の自慢話をよくします。
時代は変わってるのに、この考えならいずれ取り残されてしまう。こんな不安があるので衝突も毎回です。特に親というのもあってか感情的になり、職場では険悪な雰囲気で社員の目も気になります。
「いっそ早く引退してくれればいいのに」と思ってしまう自分がいます。このような経験をすると身内の事業ってやっぱり難しいなと思いますね。
解決策:『会社以外の場所で話す』
諦めるわけにもいかないので、休みの日に子供を連れて実家へ行って、父と話せるような機会を作りました。
と、頑固な親でも孫は可愛いがってくれます。機嫌が良くなったのを見て切り出してみました。
くそ、やはりダメか・・・。と諦めかけた時に、母から助け舟が。
「あなた、休みの日でも諦めずに言ってるんだから少しは考えてあげたら?会社を良くしようと思って言ってるのよ」
・・・・。
と家では気が緩むのか、提案しやすくなりました。正攻法ではなく、家族の力を借りて職場以外で話すのもいいなと思います。
これを経験して分かったのが、『諦めなければ、いずれ気持ちが伝わる』と同時に『親にいくら説得しても変えるのは無理』ということ。
これからは毎回口でいうと衝突になりがちなので、文章などを活用して自分の想いを発信したいと思います。まだまだこれからですが、頑張っていきます。
ケース③社員とのコミュニケーション不足
Cさん。経営者 30代 男性
悩み:『事務所が多いため、社員とのコミュニケーションが出来ていない』
私は、100年以上続く会社を継いだ者です。事業は多岐に渡り、事業所も様々な地域に何カ所もあるため、社員同士のコミュニケーションが不足しています。そのせいで、何か問題があると事業所ごとに固まって情報共有が出来なかったり、責任のなすりつけのようになってしまっています。
現在はメールでコミュニケーションを取っていますが、いまいちピンと来ていません。ネットを使ってなんとかしようと思っていますが、いかんせんネットに弱いのでお手上げ状態。さらに、私も代替わりして間もないので、社員に想いを伝えられていないのがバラバラになる原因かもしれません。
解決策:『より早く連絡が出来るチャットツールを使う』
そんな中、知人に相談したところ『Skype』や『Typetalk』と言った様々なツールを紹介してもらいました。無料でも使えるので早速試してみたところ、会話のようにチャットが出来てとても使いやすいですし、Skypeはテレビ通話も出来るので直接話したいときには重宝しています。
ラインやFacebookも同じような使い方も出来るとのことなので、これからも自社にどのようなサービスが合うか色々と試してみたいと思います。
まとめ
最後にまとめます。
■ケース①
社員に言うことを聞いてもらうには、『社員と一緒に行動して結果を出すこと』と『事前に自分を知ってもらうこと』が必要。
■ケース②
社長(親に)に言うことを聞いてもらうには、前提として『諦めなければ、いずれ気持ちが伝わる』と同時に『親にいくら説得しても変えるのは無理』というのを理解する。
■ケース③
物理的に離れている社員とコミュニケーションを取るには、『ツールを活用するのが大事』。
いかがでしょうか。当てはまる方も多いのかなと思います。
実はこのケース『社内の情報発信』が出来ていれば、解決もしくは防げる可能性が高いです。問題が起こる前に、日ごろから社長(親)や社員へご自身の想いを届けてみてください。
======
■想いを届ける情報発信をしませんか?
歌川貴之
最新記事 by 歌川貴之 (全て見る)
- 該当者が100名以上!仙台のエンジニア人材紹介について - 2018年4月2日
- 一発で求職者の性格が分かる面接での適性検査方法 - 2018年3月31日
- 最新事例付!会社から見た社員(従業員)の副業のメリット・デメリットとは? - 2018年3月16日