【シェアリングエコノミー】角田 千佳「みんなでつくる、新しい暮らしかた」:前編

      2017/09/10

株式会社エニタイムズ 代表取締役 角田さんのインタビュー記事です。

〇角田 千佳氏
慶應義塾大学 法学部を卒業。
新卒で野村證券に入社し、その後IT企業を経て、 2013年に株式会社エニタイムズを創業。
同年に、日常のちょっとしたお困りごとを簡単に依頼・請負ができるサービス「ANYTIMES」をリリース。
海や山、自然が大好き。

起業したきっかけ

—角田さんとは会津若松で一度お会いしています。「坂本これくしょん」のイヤリングをされていますよね。

ありがとうございます。個人的にファンなんです。会津若松の「坂本これくしょん」さんのワークショップに伺った時に、色も形もとてもキレイなので、私と義理の妹の誕生日プレゼントとしても購入していきました。
坂本これくしょん

—プロフィールを拝見すると海や山などの自然がお好きなんですか?

はい。それと運動も好きなので、ダイビングやサーフィン、登山などもしています。夏休みによく家族旅行で色々なところに行っていたので、それがきっかけになったのかもしれません。

—起業した経緯を教えてください。

元々子供の頃から開発途上国の開発援助をしたいと考えていて。その中でも特に街作りに関わることをしたいなと思っていました。
まずは社会に出て会社で働き始めたのですが、その中で日本の身近なところでも沢山の社会問題があるのが気づいて、まずは日本からだ!と思って起業しました。

—きっかけは緒方貞子さんの本とお聞きしましたが。

そうです。緒方さんは日本人女性で初めて国連難民高等弁務官になられた方で、緒方さんの記事や本を拝見させていただいて、2つ驚いたことがありました。
1つは、私が小学生の時に自分と同じ世代の子供達で衣食住に困っていたり、内戦から逃れている人たちが世界には沢山いるということ。

もう1つは、現地でそういう子供達だけでなく難民の方たちを助ける活動をしている日本人の方がいることに感銘を受けて、自分はこの時代に生きて恵まれた環境に育っていますが、だからこそ出来る事があるだろうと思って起業に繋がりしました。

潜在的な需要は市場調査では分からない

—角田さんは起業をする時に、1つの事業に集中して起業しましたが、どのような想いがありましたか?

そうですね。もちろん最初はリスクヘッジも含めて少し考えました。
事業を2つやるというのもありましたが、その時に友人達から事業を起こすにはタイミングが大事で、今あるアイディアは他の人が先に始めるかもしれないし、「今思い立ったならすぐにやるべきで自分も手伝うよ!」と言ってくれたんです。
そこに背中を押されて「行動してみないと分からない」と思い、すぐに決断をしてこの事業に絞って起業しようと始めました。

—仮に友人がいなかった場合でも始めていましたか?

結論としてはそうかもしれないです。自分の中でもすぐ起業しようという気持ちがあったこともわかって、友人が背中を押してくれたのかなと思います。

—市場調査も大事だと思いますが、見極めは自分の気持ちが大事でしょうか?

市場調査ももちろんしていましたけど、結局ほとんどが潜在的な市場なんですよね。これが顕在化されている市場で、そのリプレイスする事業とかだとそれが役立つと思います。
そうではなくて、潜在的な市場を顕在化していくビジネスは未知数のものが多すぎて、ほとんどのものが絵に書いた餅状態なんですよね。だからこそやってみないとわからない。それで今これがいいと思ったなら、それがタイミングなんですよね。
また、世の中も、その頃から非正規雇用者数や非労働者数も増えてきていて、フリーランスという言葉も叫ばれてきたところでした。

ユーザーへ直接会いに行く

エニタイムズの事業を教えてください。

エニタイムズの事業は、いわゆる昔あった地域の互助会をインターネットで再構築しようというサービスです。家事や家具の組み立て、ペットの世話などの何か日常のちょっとした困り事を依頼したい人と、ちょっとした空き時間に、自分のスキルを生かして仕事をしたいという人をインターネット上でマッチングします。
その中で決済もできて、仕事が終わった後お互いに評価し、その評価は次の仕事の時にお互いに見る事ができる。
そういった仕組みになっています。

—ありそうでなかったサービスですね。いわゆる家事代行みたいな言葉がしっくりくるんでしょうか。

実は家事代行サービス自体もここ数年で浸透してきた言葉で、まだ都会を中心にしか広がっていないかなと思っています。家事代行は、家の掃除や料理にフォーカスしていて、私たちの場合はもっと日常のちょっとした困りごとで、掃除もプロフェッショナルみたいな仕事ではなくて、ほんとにお手伝いの感じで。
私は子供の頃、2世帯で暮らしていたんですが、その中で誰かしらが手伝ってくれたんです。
そういったイメージなので、もっとカジュアルなものです。どちらかというと便利屋さんが近いものかなと思います。
多い依頼はお掃除や料理などのちょっとした家事で、最近は語学レッスンとかも増えていますよ。

—エニタイムズの社員さんが直接伺うというのも聞いたのですがいかがでしょうか?

社員に徹底していることとしては、自分たちが依頼者であったり、仕事の提供者として使わないと分からないので、ユーザーになるべきだという考えを持っています。面白い案件に限らず、自分ができそうなものがあれば応募したり、逆に依頼をしたりするようにしています。
なので、ユーザーさんと会うことは多いですね。

—角田さんもエニタイムズの代表だというのを言わないで、サービスを利用して感想を聞くというのがすごくいいなと思いました。

よくやっていますね(笑)依頼者として掃除に来てもらったり、自分が仕事提供者としても使っていて、リピートしていただいている人生相談などもあります。その方は2年ほど続いていて、数ヶ月に1回程度ご依頼していただいています。視覚障がいのある方の歩行のお手伝いとかも月に1、2回受けていますね。

—家事から人生相談まで、かなり色々な事ができて面白いなと改めて思います。

ここにくれば誰かが自分の抱えているものを解決できるような安心感のあるサービスにしたいと思っています。逆に仕事をする側としては、今まで仕事にならないと思っていた事をチケットとして作って、そこで売る事ができたり、困っている人がいる時に、助けてあげる事ができる。
そういう暖かい繋がりができるようなサービスにしていきたいですね。

地方の需要について

—エニタイムズでは地域との取り組みも力をいれていて、宮崎県日南市と一緒に活動しているという事ですが、これについてご説明をお願いします。

宮崎県日南市は人口約5万人の都市です。高齢化も進んでたり、地域の助け合いの需要があります。
その中で、シルバー人材センターさんや、ファミリーサポートセンターさんがあるんですが、なかなか市民の方に訴求しきれてないので、私たちのシステムを使っていただく事で、もっと広げていこうという取り組みをしています。

—地方でも需要があるのですね。

地域でも人口5,000人の村と1万人の都市だと全然状況が違ってきます。地方によっては強い繋がりが残っていうところもたくさんありますね。また、そういうところでは違う課題があると思うのですが、私たちが全て把握するのは難しいです。
従って、今回の日南市みたいな地方自治体さん、地元の企業さんと連携して、私たちからはシステムを提供し地域課題を解決していく。こういうことをもっと広げていきたいと思います。

—都会のサービスを地方に持ってくるのは大変ですか?

おっしゃる通りです。これからという段階なので、まだまだ大きな課題ですね。
今は実際のマッチングしている9割が都会ですし、デザインやマーケティングの方法も都会型になっています。
なので、それぞれの地方に合わせたマーケティングを地方自治体さんや企業さんと出来ればと考えています。

後半はこちら

「大注目!シェアリングエコノミーの市場規模」

是非、音声でもお聴きください!

■株式会社エニタイムズ
住所:東京都港区南青山五丁目15−9 フラット青山 402
電話:03-6450-5915
メール:support@anytimes.co.jp

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歌川貴之

プロインタビュアー/仕事と空き家マッチングが最も得意。インタビュー求人情報サイトを運営し、企業向けに販促用のコンテンツ制作をしている。個人事業主のお店から芸能人・上場企業の社長など、様々な職業1,000人以上に会ってきた。

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